創作日記
| 物作りには一番いい季節ではないでしょうか。秋の空は高く、限りなく澄んでいます。このような日は糸を干すのに最高です。絹糸が秋の日差しを受けて輝いているのがこの写真で伝わりますでしょうか。とってもぜいたくな輝です。時たま、桜島が爆発して、注意していないと風向きで灰が降つて来る為作業は出来ません。 繭から取り出した糸は、糸の表面にセリシンと呼ばれている膠分でカバーされています。触るとヤギの毛みたいにごわごわしています。この状態は生の状態という意味で、生糸と呼ばれています。このままでは大島紬の創作にはふさわしくないので、弱アルカリ性のぬるま湯で生糸の表皮についてるセリシンを洗い落します。そうすると中からふわふわとした光沢のある絹糸が現れて来ます。これを私達は通称絹糸と呼んでいるのです。このセリシンを取る作業を精練と呼び、お米に例えると精米する作業に似ているかも知れませんね。 お米の胚芽を取り過ぎると栄養がなくなるように、セリシンを取り過ぎると糸の腰がなくなり糸が毛羽立って良い風合いの大島紬は出来ません。まさしく勘の世界です。 トップページへ戻る 次へ |